武蔵村山市 — リハビリテーションで著名な武蔵野村山総合病院(東京都武蔵村山市)は本日、病院敷地内に本格的な猫カフェ「にゃんこテラピー・カフェ」を併設すると発表した。来月1日よりプレオープンし、将来的には入院患者だけでなく、地域住民にも開放する予定だという。この前代未聞の取り組みは、医療業界に新たな風を吹き込むものとして注目を集めている。
導入の狙いは「アニマルセラピー」による患者のQOL向上

同病院の広報担当者は、「長期にわたる入院生活でストレスや不安を感じる患者様の精神的なケアを目的として、以前から動物介在療法(アニマルセラピー)の導入を慎重に検討していました」と説明。「様々な動物を検討した結果、犬や他の動物ではアレルギーの問題や衛生管理の難しさ、そして訓練の手間などを考慮すると、最も適していると判断したのが猫でした。特に、猫が喉を鳴らす『ゴロゴロ』という音には、人間の心拍を落ち着かせ、ストレスホルモンの分泌を抑制し、リラックス効果を高める作用があることが科学的に証明されています。これは、心身のリフレッシュに大きく貢献すると期待しています」と、猫を選んだ理由を熱く語った。
患者から驚きの声続々!「退院したくなくなった」との意見も
猫カフェでは、地元の動物愛護団体と提携し、里親募集中の保護猫たちが常駐する。患者は医師や看護師の許可のもと、猫たちと自由に触れ合うことができるシステムだ。プレオープンに先立ち、一部の入院患者(リハビリテーション科)に先行体験してもらったところ、驚くべき効果が報告されている。「点滴の痛みが和らいだ気がする」「夜もぐっすり眠れるようになった」「食欲が増した」「毎日猫に会えるのが楽しみで、退院したくなくなった」といったポジティブな声が多数寄せられており、中には「これまで無口だった患者が、猫と触れ合うことで笑顔を見せるようになった」というケースも報告されているという。担当看護師は、「まさかここまで効果があるとは正直思っていませんでした。患者さんの表情が明るくなり、私たちスタッフも元気をもらっています」と語った。
医療関係者からは賛否両論、しかし期待の声も

この大胆な試みに対し、医療関係者からは様々な意見が聞かれる。ある内科医は「患者のQOL向上に繋がる画期的な試みであり、精神的な安定が病状の回復に良い影響を与える可能性を秘めている」と評価し、今後の研究にも期待を寄せている。一方で、別の看護師は「感染症対策やアレルギー患者への対応、猫のストレスケアなど、運営上の課題も多いのではないか」と懸念を示し、徹底した衛生管理と、動物専門家との連携の重要性を指摘した。しかし、概ね医療従事者の間では、患者の笑顔が増えることへの期待感が大きいようだ。
武蔵野村山総合病院は、今後も猫カフェの運営状況を慎重に見守りつつ、専門家による定期的な健康チェックや衛生管理を徹底する方針だ。また、将来的には、この成功事例を他の系列病院への導入も検討していく方針で、医療とアニマルセラピーの融合が、日本の医療現場に新たな可能性をもたらすことになるかもしれない。
■併せて読みたい
・「猫派」の入院患者、急増の兆し ~人気ベスト3は「ミケ」「トラ」「ハチワレ」か~
・ネコノミクス、医療業界にも波及か ~「にゃんこテラピー・グッズ」開発競争勃発の予感~
・獣医師会、「病院猫」の倫理規定を緊急策定へ ~猫の働き方改革も視野に~