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東京都は4日、長期化する景気低迷への対策として、「東京ラーメン券（ラー券）」を新たに発行する方針を固めた。都内在住の全世帯を対象に、一世帯あたり1万円分（1,000円券×10枚綴り）を配布する計画で、飲食業界の活性化と都民の生活支援を同時に図るのが狙い。これまで国の施策でも「お米券」などが発行されてきたが、都は「手軽で誰もが愛する『国民食』こそ、景気浮揚の起爆剤になり得る」として、ラーメンに特化した異例の対策に踏み切った。
「一杯入魂」に込めた願い
都の発表によると、ラー券は都内すべてのラーメン専門店、およびラーメンを提供する飲食店（定食屋、中華料理店など）で利用可能となる。使用期限は発行から6か月間。都の担当者は記者会見で、「ラーメンは老若男女、誰からも愛され、単価も手頃なため、すぐに消費に結びつきやすい。今回の対策を機に、都内のラーメン店を巡り、その奥深い文化に触れてもらいたい」と熱く語った。
一部で反発も「そば・うどん派はどうなる」
この大胆な施策に対し、都議会の一部や他業界からは早くも疑問の声が上がっている。特にそば・うどんなどの麺類を提供する業界からは、「なぜラーメンだけなのか。我々も都民の食卓を支えている」といった強い反発が出ている模様だ。これに対し、都は「ラー券の利用状況を見て、効果が確認できれば、将来的には『東京麺券（メン券）』として拡大することも検討する」と火消しに躍起だが、具体的な時期については明言を避けている。経済評論家からは、「現金給付ではなく、特定品目に絞ることで、確実に消費を促すという意味では有効だが、果たして1万円分が景気全体にどこまで影響を与えるか」と冷ややかな意見も出ている。
ラー券の具体的な配布時期や店舗登録の方法については、今月中旬にも詳細が発表される予定だ。
