お盆や正月に実家へ帰省する際、親戚との集まりを苦痛に感じる若者を中心に、「親戚付き合い代行サービス」の利用が急増していることがわかった。サービスを提供する株式会社「ファミリーハック」によると、昨年末から問い合わせが殺到しており、年末年始の予約はすでに満席だという。
このサービスは、利用者の代わりに親戚の家を訪問し、近況報告や世間話、さらには「結婚はまだか」「仕事は何をしているんだ」といった“お決まりの質問”にも笑顔で対応してくれる。サービス利用者のAさん(30代・男性)は、「普段から親戚付き合いが苦手で、お盆の帰省が憂鬱でした。代行サービスを利用したところ、親戚からは『最近は顔も見せてくれないが、代わりにお友達が来てくれて嬉しい』と喜んでもらえ、自分は実家でゆっくり過ごせました」と満足げに語った。
料金は「遠い親戚プラン」「いとこプラン」「おじ・おばプラン」など、親戚との関係性の濃さに応じて細かく設定されており、最も人気の「おじ・おばプラン」は、1回の利用で約3万円(交通費・手土産代別)。同社の代表は、「少子化で親戚が減っている現代において、親戚付き合いの希薄化は深刻な問題。当社のサービスを通じて、親戚との『温かい』関係を再構築するお手伝いができれば」と語っている。
サービスの利用は今後も増えると見られており、お盆や正月の時期だけでなく、冠婚葬祭や、急な親戚の集まりにも対応する新プランも検討されている。

