この記事は約 6 分で読めます。
鬼殺隊ラジオ形式で、お送りいたします。
時代設定: 現代パロディではなく、隊士たちがそのままの姿で現代で公開録音をしているという「キメツ学園」的なゆるい時空設定です。
【出演】
パーソナリティ：甘露寺蜜璃
ゲスト：胡蝶しのぶ、伊黒小芭内、冨岡義勇
オープニング
(会場：北九州芸術劇場・大ホール / 満員の観客の拍手と歓声)
甘露寺蜜璃：（マイクの音割れするほどの大声） 「みなさ〜〜〜ん！ こんばんみつり〜〜〜！！ 恋柱の甘露寺蜜璃よ！ 今日はなんと！ 福岡県の北九州市に来ちゃいました〜〜！ きゃー！ 食べ物美味しいし、景色はレトロだし、もう胸が高鳴っちゃうわ！」
胡蝶しのぶ： 「こんばんは、蟲柱の胡蝶しのぶです。今日は『北九州デートプラン対決』という企画だそうですね。まあ、デートなんて私には無縁の話ですが……隣の誰かさんがうるさそうですね」
伊黒小芭内：（低い声でボソボソと） 「……甘露寺、今日の羽織も可愛いな。北九州の空気などどうでもいいが、君が笑っているなら悪くない。……おい、冨岡。なぜ貴様が甘露寺の隣に座っている？ 距離が近い。あと3メートル下がれ」
冨岡義勇： 「……俺は、司会進行を頼まれただけだ」
胡蝶しのぶ： 「あら冨岡さん、マイクが入っていませんよ？ まあ、入っていてもいなくても、誰も聞いていないから同じですけれど」
冨岡義勇： 「…………（スイッチを入れる）」
第1のスポット：門司港レトロ
冨岡義勇： 「最初のテーマは……『門司港（もじこう）レトロ』だ。大正ロマンあふれる街並みが……」
甘露寺蜜璃： 「きゃーーっ！ 素敵素敵ーっ！ レンガ造りの建物！ 私、ハイカラなドレスとか着て歩きたいわ！ 伊黒さん、どうかな？ 似合うかな！？」
伊黒小芭内： 「（即答）似合う。間違いなく似合う。なんなら今すぐ呉服店を買い占めてこようか？ ……門司港駅の駅舎をバックに写真を撮れば、君の美しさが際立つだろう。ただし、他の男が君を見るのは許さんがな」
胡蝶しのぶ： 「あらあら、熱烈ですねえ。門司港といえば『バナナの叩き売り』発祥の地ですよね。冨岡さん、あなたが叩き売られる役なんてどうですか？ 誰も買わないかもしれませんけど」
冨岡義勇： 「……俺はバナナじゃない。それに門司港には『焼きカレー』がある。チーズとカレーの相性は抜群だ」
甘露寺蜜璃： 「焼きカレー！！ 食べる！ 絶対食べるわ！ チーズとろとろなんでしょ！？ ご飯5杯はいけるわね！」
伊黒小芭内： 「甘露寺、5杯と言わず店ごと食っていいぞ。俺が払う。……おい冨岡、貴様は焼きカレーの中の福神漬けにでもなってろ」
第2のスポット：北九州グルメ（資さんうどん vs 鉄なべ餃子）
冨岡義勇： 「次は食事だ。北九州市民のソウルフード……『資（すけ）さんうどん』について」
甘露寺蜜璃： 「すけさん！！ うどん！！ 麺がモチモチで、お出汁が優しいのよね〜！ 特に『肉ごぼ天うどん』！ あのごぼう天のサクサク感と、甘辛いお肉が最高なのよ〜〜！ デザートの『ぼた餅』も必須よね！」
胡蝶しのぶ： 「甘露寺さん、詳しいですね。甘いものとしょっぱいものの無限ループ、危険な香りがします。……そういえば冨岡さん、あなたは一人で黙々と食べる派でしょうから、カウンターの隅がお似合いですね」
冨岡義勇： 「……俺は皆と食べたいと思っている」
伊黒小芭内： 「嘘をつくな。誰もお前を誘っていない。……甘露寺、ぼた餅で口の端が汚れたら俺が拭いてやるからな。ネチネチと拭いてやる」
甘露寺蜜璃： 「伊黒さん優し〜い！ でもでも、『鉄なべ餃子』も捨てがたいわよね！ 熱々の鉄板に餃子がぎっしり！ ビールが進んじゃうわ〜！」
冨岡義勇： 「……鮭大根はないのか？」
胡蝶・伊黒・甘露寺： 「「「ない」」」
第3のスポット：皿倉山（100億ドルの夜景）
冨岡義勇： 「最後は……『皿倉山（さらくらやま）』の夜景だ。新日本三大夜景の一つらしい」
甘露寺蜜璃： 「夜景〜〜〜っ！！ ロマンチック〜〜！ ケーブルカーに乗って山頂に行くのよね！ そこで告白とかされたら……私、気絶しちゃうかも！」
伊黒小芭内： 「（立ち上がりかける）……よし、今すぐ行くぞ甘露寺。ケーブルカーなど待てない、俺が背負って山頂まで走る。頂上の『天空ドーム』には恋人の聖地があるらしいな。そこに南京錠をかけるぞ。二度と離れないように、貴様の指と俺の指を南京錠で繋いでもいい」
胡蝶しのぶ： 「伊黒さん、それはただの逮捕です。……でも夜景は綺麗でしょうね。冨岡さん、あなたは山頂の暗闇に紛れてしまえば、誰にも気づかれずに済みそうですね。よかったですね」
冨岡義勇： 「……俺は、夜景を見て『綺麗だ』と言いたいだけだ」
胡蝶しのぶ： 「誰に？」
冨岡義勇： 「…………（沈黙）」
甘露寺蜜璃： 「まあまあ二人とも！ 皿倉山の夜景を見れば、みんな仲良くなれるわよ！ 北九州って本当に情熱的で素敵な街ね！」
エンディング
冨岡義勇： 「……以上で、北九州デートプランの紹介を終わる」
伊黒小芭内： 「終わるな。俺と甘露寺のデートはこれからだ。おい冨岡、貴様はここで観客の撤収作業を手伝え。俺たちは小倉の旦過市場（たんがいちば）へ行ってぬか炊きを買う」
胡蝶しのぶ： 「ふふっ、それでは皆さん、さようなら。冨岡さん、撤収作業が終わったら、一人でスペースワールドの跡地でも眺めてきてください」
甘露寺蜜璃： 「みんな〜！ 北九州で会えて嬉しかったわ〜！ 帰りに『シロヤ』のサニーパン絶対買って帰るのよ〜！ バイバ〜イ！！」
冨岡義勇： 「……俺は嫌われてない。（エンディングBGMにかき消される）」
(会場：割れんばかりの拍手と爆笑)
おまけ
