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方針は人間、細部はAI。野党の質問攻めを完全シャットアウトし審議が劇的スピードアップ
かねてより非効率性が指摘されていた国会運営が、今週から劇的な転換を迎え、国民の間で賛否両論を巻き起こしている。政府は、重要政策の「方針決定」と「最終的な責任」はこれまで通り担当大臣が担う一方で、膨大な資料の確認や過去の答弁との整合性を問う、詳細かつ技術的な「国会答弁」の全てを、内閣府が開発した高性能の生成AI「ゴシン(Go Shin)」が担当すると発表した。
🧠 開発の背景:大臣の「記憶違い」と「ヤジ」を根絶
この革新的なAI導入の背景には、近年の国会における「記憶違い」による答弁の訂正や、野党議員による長時間にわたる「揚げ足取り質問」が、審議時間を浪費しているという政府の強い危機感があった。
内閣府のAI開発担当者は「人間の大臣や官僚では、過去の答弁や膨大な法体系を瞬時に全て照合することは不可能でした。『ゴシン』は、政府の過去50年間の全答弁データと関連法案、そして政府方針を瞬時に照合します」と説明。
🤖 AI「ゴシン」の驚異的な性能:完璧すぎて議論が成立しない
生成AI「ゴシン」の最大の特長は、「政府方針に絶対に従った回答の正確性」にある。導入初日から、その威力は議場を震撼させた。
野党議員のA氏は、新法案の予算に関する極めて専門的な、「矛盾点を見つけるための質問」を投げかけた。これに対し、壇上の担当大臣は「方針としては、〇〇の分野に重点を置く」と簡潔に回答。その直後、大臣席横に設置された大型モニターとスピーカーから、無機質ながらも流暢なAI音声が詳細な答弁を開始した。
「ご質問の点について。予算配分計画における決定係数は0.98であり、これは計画が過去5年間の成長予測モデルに対して極めて高い説明能力を有することを示します。また、ご指摘の他省庁の同類事業との相違点については、本事業の『パラダイム・シフトを目的とした革新的技術の導入』という独自のKPI(重要業績評価指標)に基づき、予算の投資期待値が最適化されているため、現行法規との整合性は完全に担保されています。過去の答弁との矛盾は、その後の経済状況の変動に対応した補正係数の変更により、整合性が取れていると結論付けられます」
まるで学術論文のような、事実と数値に基づいた論破不可能な回答に、A議員は「あまりにも完璧すぎて、次に何を質問すべきかわからない」と議場で呆然とする姿が見られた。
🚀 ネットで「AI国会」が評判に:「神答弁」で審議スピード3倍へ

この「AI国会」の様子は連日ネット中継され、国民の反応は二分されているものの、「審議スピードの向上」に関しては肯定的だ。
特にAIが、質問の前提が誤っている場合に「お尋ねの件は、〇〇法案の第3条第1項に明記されており、質問の必要性が認められません」と、質問そのものが不適切であると指摘し、野党議員を黙らせる一幕が連発。この「論破シーン」はSNSで「AI神答弁」として瞬く間に拡散された。
- SNSコメント例:
- 「もう人間が答弁する必要ない。AIのせいで揚げ足取りができなくなり、審議が一気に進んだ!」
- 「政治家同士の醜い言い争いが無くなった。これが未来の国会だ。」
- 「完璧すぎて怖い。AIは責任を取れないはずなのに、この答弁にどう反論しろと?」
政府関係者は「議論の本質に関わる部分を人間が担当し、詳細な事実確認と整合性の担保はAIが担当することで、審議スピードは従来の3倍以上に向上した」として、強気の姿勢を崩していない。
🚨 野党、AIに質問する「質問力」の必要性に直面
一方、野党からは「これは民主主義の否定だ。AIは責任を取れない」「AIの完璧な回答により、人間の議論の余地が一切なくなってしまった」と猛烈な批判が上がっている。
これに対し、野会派内部では「AIのアルゴリズムの盲点を突く質問や、人間ならではの倫理観を問う質問に切り替える必要がある」という、「AIに通用する新たな質問力」の開発が喫緊の課題となっている模様。
今後、AI「ゴシン」が国会議員の仕事の大部分を代替し、国会が「人間が方針を決め、AIが実行責任を担保する」機関へと変貌を遂げる可能性は高い。
【余談】
- 「ゴシン」開発チーム、実は全員が元・秘書官だったことが判明。「これで寝不足から解放される」と歓喜の声。
- AI国会答弁の導入で、「国会対策委員長」の仕事が激減し全員が早期退職へ。
- AIが答弁の際、時折「失礼しました、データベースに存在しないデータです」と、質問を無視するバグが発見され、野党が唯一の反撃機会として期待。

