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鬼殺隊ラジオ形式で、お送りいたします。
時代設定: 現代パロディではなく、隊士たちがそのままの姿で現代で公開録音をしているという「キメツ学園」的なゆるい時空設定です。
【出演】
- パーソナリティ(進行): 胡蝶しのぶ
- ゲスト: 甘露寺蜜璃、伊黒小芭内
- 巻き込まれ: 冨岡義勇
オープニング
(SE: 拍手喝采、ざわめく会場の音)
しのぶ 「皆さま、こんばんは。本日は『鬼殺隊ラジオ』岐阜出張版、公開録音にお集まりいただきありがとうございます。進行を務めます、蟲柱・胡蝶しのぶです」
蜜璃 「きゃあ~っ! こんばんは~! 恋柱の甘露寺蜜璃よ! 岐阜のみんな、元気ねえ! すごい熱気!」
伊黒 「……蛇柱、伊黒小芭内だ。甘露寺、あまり身を乗り出すな。客との距離が近すぎる」
義勇 「……水柱、冨岡義勇だ」
しのぶ 「あら、冨岡さん。今日はマイクのスイッチが入っていますね? 奇跡的です。さて、今回の企画はズバリ『岐阜市満喫! ダブルデートシミュレーション』です」
義勇 「帰っていいか」
しのぶ 「ダメです。協調性を持ってください。では早速、最初のデートスポット、『JR岐阜駅前・黄金の信長像』からスタートという設定でまいりましょう」
【シーン1:黄金の信長像前】
蜜璃 「わあ~っ! 見て伊黒さん! この信長様の像、金色よ! ピカピカで素敵~! なんだか金運が上がりそうね!」
伊黒 「ああ、そうだな。だが甘露寺、君の方が輝いている。……眩しくて直視できない」
しのぶ 「はい、伊黒さん平常運転ですね。さて冨岡さん、私たちもデートという設定らしいので、何か気の利いたコメントをどうぞ」
義勇 「……なぜ金色なんだ」
しのぶ 「そこですか? 派手でいいじゃないですか。……はぁ。では気を取り直して、バスに乗って『川原町(かわらまち)』の古い町並みへ移動しましょう」
【シーン2:川原町の古い町並み】
(SE: 下駄の音、川のせせらぎ)
蜜璃 「すっごーい! 黒い板壁のお店がずっと続いてて、大正ロマンって感じ! 伊黒さん、あそこで『鮎菓子』が売ってるわ! 求肥が入っててモチモチなのよ!」
伊黒 「よし、店ごと買おう」
蜜璃 「ええっ!? お店ごとは無理よ伊黒さん! ふふっ、じゃあ5個入りを買って半分こしましょ♡」
伊黒 「(小声で)……半分こ……。神か……」
しのぶ 「あちらは幸せそうですね。……冨岡さん、私たちも何か食べますか? 岐阜は『水まんじゅう』も有名ですよ」
義勇 「俺は……鮭大根が食べたい」
しのぶ 「またそれですか。ここは和菓子屋さんです。空気の読めない人は嫌われますよ?」
義勇 「俺は嫌われてない」
しのぶ 「はいはい。あ、見てください。長良川が見えますよ。夜になればここで『鵜飼(うかい)』が見られるそうです」
義勇 「鵜飼……。かがり火で魚を驚かせ、鵜に捕らせる漁法か」
しのぶ 「詳しいですね。でも冨岡さん、そんな理屈っぽい解説をデートですると、女性は退屈して帰ってしまいますよ?」
義勇 「……(ショックを受けた顔)」
【シーン3:金華山ロープウェー&岐阜城】
しのぶ 「さて、最後はロープウェーで『金華山』を登り、岐阜城からの夜景を楽しみましょう」
(SE: ロープウェーの音)
蜜璃 「きゃあ! 高い高い! 伊黒さん、見て! 岐阜の街がキラキラしてる! 宝石箱みたい!」
伊黒 「甘露寺、揺れるから危ない。……俺の袖を掴んでおけ。絶対に離すなよ」
蜜璃 「うん! 伊黒さんの羽織、いい匂いがするわ♡」
伊黒 「(鏑丸に向かって)……おい鏑丸、聞いたか。今すぐここで時間を止めろ」
しのぶ 「伊黒さんが限界突破していますね。……さて、頂上に着きました。冨岡さん、この絶景を見てどうですか?」
義勇 「……高いな」
しのぶ 「感想が薄いですねぇ。もっとこう、『君の方が綺麗だ』とか言えないんですか?」
義勇 「胡蝶」
しのぶ 「なんですか?」
義勇 「……あそこに、猿がいる」
しのぶ 「リス村です! 金華山にはリス村があるんです! なぜロマンチックな夜景より動物に目が行くんですか!?」
【エンディング】
(SE: 会場の拍手)
しのぶ 「……というわけで、岐阜市デートシミュレーション、いかがでしたか? 甘露寺さんと伊黒さんは、もう二人の世界に入って戻ってきませんね」
蜜璃 「(遠くで)伊黒さん! あっちで五平餅も食べましょ!」
伊黒 「ああ、君が望むなら世界の果てまで五平餅を探しに行く」
しのぶ 「……だそうです。冨岡さん、今日の感想は?」
義勇 「岐阜は……水がきれいだった。水の呼吸の剣士として、悪くない場所だ」
しのぶ 「あら、最後だけ少しまともなことを言いましたね。では皆さま、本日は岐阜までお越しいただきありがとうございました。帰りに鮎菓子を買って帰ってくださいね!」
全員(蜜璃・伊黒は遠くから) 「さようなら~!!」
義勇 「……(マイクに向かって小声で)土産に、鮭大根は……ないのか?」
(SE: フェードアウト)
おまけ


