TDL、園内の会話をすべて「夢の国語」に自動翻訳 「疲れた」「高い」を完全排除へ

(※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません)

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 オリエンタルランドは29日、東京ディズニーランド()および東京ディズニーシー(TDS)のパーク内において、ゲスト(来園者)の会話に含まれるネガティブな言葉を、AIがリアルタイムで検知し、自動的に「夢のあふれる言葉」に変換してスピーカーから出力する新システムを導入すると発表した。

 これまでパーク内では、徹底した世界観の維持に努めてきたが、ゲスト同士の会話から漏れ聞こえる「足が痛い」「待ち時間が長い」「値段が高い」といった、あまりに現実的な言葉が、他のゲストの夢を覚ましてしまうという課題があった。

 新システムでは、園内各所に設置された高性能マイクが会話を拾い、AIが瞬時に内容を解析。「現実感」の強い単語を検知すると、ゲストの口元の動きに合わせて指向性スピーカーから「(ドリーム・ランゲージ)」が大音量で再生され、元の声をかき消す仕組みだ。

 発表された主な翻訳例は以下の通り。

元の言葉(現実)変換後の言葉(夢の国語)
「足が痛い、もう歩けない」「魔法の靴がダンスを求めているわ!」
「これ、値段高すぎない?」「夢の価値はプライスレスね!」
「待ち時間が長すぎる」「未来への期待を膨らませる時間だね!」
「トイレ行ってくる」「お花畑に水をやりに行ってくるよ!」
「有給とって無理やり来た」「現実世界から冒険の旅に出たんだ!」
「家に帰りたい」「シンデレラの魔法が解ける時間だわ」

 開発担当者は「たとえ夫婦喧嘩をしていても、周囲にはミュージカルの掛け合いのように聞こえるはずだ。これで100%純粋な夢の世界が完成する」と胸を張る。

 先行導入されたテスト運用では、別れ話を切り出そうとしたカップルの男性が「もう君とは一緒にいられない(別れよう)」と言ったところ、システムが「君とは別々の冒険ルートを攻略すべき時が来たようだ(自由行動しよう)」と誤変換。女性が「わかった!じゃあ後でね!」と笑顔で別行動を開始してしまい、破局の危機がうやむやになるという事例も報告されている。

 同システムは来月1日より、まずはアトラクションの待機列エリアから順次稼働する予定だ。パーク全体が「夢の国語」で満たされる日も遠くないかもしれない。

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