海外旅行好きの富裕層に人気のサービス、『プライオリティ・パス』。世界中の空港ラウンジを無料で利用できるこのサービスが、突如としてその内容を大幅に変更したと発表しました。一見するとサービス向上に思える内容ですが、その裏側を読み解くと、これまでの「優雅なひととき」とはかけ離れた、とんでもない「改悪」であることが判明しました。
1. ラウンジの「食事」が「機内食」に

これまでは、高級なビュッフェやシェフが作る料理を堪能できたラウンジですが、今後は「機内食の試作品提供サービス」に変わるとのことです。航空会社の新メニュー開発に協力する形で、各社の機内食を無料で試食できるという名目ですが、内容は「温めたミートボール」や「冷めたパン」など、ラウンジとは思えない代物。利用客はテイスティングシートに感想を記入する義務があり、もはやラウンジは「くつろぎの場」から「ただの試食会場」へと変貌しました。
2. 「シャワールーム」は「足湯サービス」に

長旅の疲れを癒すシャワールームも、大幅な変更が加えられました。これまでの個室シャワーは廃止され、今後は「共有足湯サービス」になると発表されました。これは、利用者同士が互いの旅の情報を交換し合うことを目的とした「コミュニケーションの場」として設計されたもの。しかし、知らない人と隣り合って足を浸すことに抵抗がある人にとっては、もはや利用価値のないサービスと言えるでしょう。お湯に浸かることで、逆に旅の疲れが増すという声も上がっています。
3. 「フリードリンク」は「利き水」に
無料で提供されていたアルコール類やジュース、コーヒーなどのフリードリンクも廃止となります。その代わりに、世界中の名水を集めた「利き水サービス」が導入されました。利用者は、水の味を真剣に飲み比べて、水の銘柄を当てるという、まるで修行のような行為を強いられます。正解すると記念品として「ミネラルウォーターのボトルキャップ」がもらえるとのことですが、誰もそんなものは欲しくないでしょう。
プライオリティ・パスの広報担当者は「多様なニーズに応えるため、従来のラウンジの概念を打ち破る革新的なサービスを提供します」と語っていますが、これは明らかに「改悪」以外の何ものでもありません。従来の「優雅な空間」を期待してこのサービスを申し込んだ利用者にとっては、とんだ裏切り行為と言えるでしょう。今後は、ラウンジの代わりに空港のラーメン屋さんで食事をする富裕層が増えるかもしれません。