📻 【鬼殺隊ラジオ】特別編:『東大阪・恋とネジとトライの旅』

(※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません)

コラボ企画

この記事は約 6 分で読めます。

鬼殺隊ラジオ形式で、お送りいたします。

時代設定: 現代パロディではなく、隊士たちがそのままの姿で現代で公開録音をしているという「キメツ学園」的なゆるい時空設定です。

【出演】

  • 胡蝶しのぶ(メインパーソナリティ/進行)
  • 甘露寺蜜璃(ゲスト/観光を全力で楽しむ)
  • 伊黒小芭内(ゲスト/甘露寺とのデート気分だが、冨岡の存在にイラついている)
  • 冨岡義勇(ゲスト/なぜ呼ばれたか分かっていない)

オープニング

(SE: ラジオのジングル ~大正モダンな雰囲気~)
(SE: ガヤガヤとした公開録音会場の拍手)

胡蝶: 「皆さん、こんにちは。鬼殺隊ラジオ、今回はスタジオを飛び出し、『モノづくりのまち』東大阪市からの公開録音です。司会の胡蝶しのぶです」

甘露寺: 「きゃあーっ! 皆さんこんにちはーっ! 甘露寺蜜璃よ! 今日はすっごくいい天気で、東大阪デート日和ね!」

伊黒: 「……蛇柱の伊黒だ。今日は甘露寺と……いや、任務の一環としての視察だ。それ以外の他意はない。(小声で)なぜ冨岡がいるんだ……」

冨岡: 「……水柱、冨岡義勇だ。鮭大根が美味い店があると聞いて来たわけではない」

胡蝶: 「あらあら、冨岡さん。誰もそんなこと聞いていませんよ? さて、今回は東大阪の魅力を我々4人で巡ってきた様子を、録音音声と共にお届けします。まずはここ、『東大阪市花園ラグビー場』です!」

【VTR(音声のみ):花園ラグビー場にて】

(SE: 広いスタジアムの環境音、風の音)

甘露寺: 「うわあぁ~っ! 広いわねぇ! 芝生がキラキラしてる! ここで屈強な男の人たちがぶつかり合うのね! 素敵!!」

伊黒: 「甘露寺、あまり身を乗り出すな。危ないぞ。……しかし、この広さ、柱稽古にはもってこいだな。障害物がない分、脚力が試される」

冨岡: 「……『ワンチーム』か。俺には関係のない言葉だ」

伊黒: 「(即答)だろうな。お前は一生スタンドで一人で見学していろ」

胡蝶: 「ふふっ。ところで甘露寺さん、ラグビーボールの形をした『カレーパン』が売店にあるそうですよ?」

甘露寺: 「えっ!? 本当!? 食べる食べるー! 伊黒さん、一緒に食べましょ! 半分こ!」

伊黒: 「!!(半分こ……これは実質、口移しと同じ……いや違うか、しかし甘露寺からの提案……!)あ、ああ。貰おう。甘露寺が言うなら断る理由はない」

冨岡: 「……俺も腹が減った。一つくれ」

伊黒: 「貴様は自分の分を自分で買え! なぜ甘露寺のカレーパンを狙う!」

【VTR(音声のみ):石切劔箭神社(石切さん)にて】

(SE: 砂利を踏む音、参拝の柏手)

胡蝶: 「続いては、『でんぼ(腫れ物)』の神様として親しまれている石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)です。参道には占いのお店も多いですね」

甘露寺: 「占い!? 私、恋占いがしたいわ! ねぇ伊黒さん、今の私の運勢、どうかしら?」

伊黒: 「占うまでもない。甘露寺、君はいつだって……その、最高だ。(赤面)」

冨岡: 「……石を切る、か。俺の凪なら、石どころか何もかも斬れるが」

胡蝶: 「はいはい、物騒なことを言わないでください。ここは『病気平癒』を願ってお百度参りをする場所ですよ。冨岡さんも、その『言葉足らずな病』が治るようにお祈りしてはいかがですか?」

冨岡: 「俺は病気ではない」

伊黒: 「自覚症状がないのが一番の重症だ、冨岡。おい、甘露寺の邪魔だ、そこをどけ。俺が甘露寺の日傘を持つ」

甘露寺: 「伊黒さん優しい~! きゅんとしちゃう! あ、見て見て! お煎餅屋さん! 硬いお煎餅、私大好き!」

【VTR(音声のみ):生駒山からの夜景(信貴生駒スカイライン)】

(SE: 夜の虫の声、車の走る音、キラキラしたBGM)

胡蝶: 「最後は、東大阪を一望できる夜景スポットへやってきました。眼下に広がる大阪平野の光、どうですか?」

甘露寺: 「はわわ……っ! まるで宝石箱をひっくり返したみたい! すごい! すっごく綺麗!! 伊黒さん、見て見て!」

伊黒: 「ああ……綺麗だな。(甘露寺の横顔を見ながら)本当に、美しい……」

甘露寺: 「えっ? 伊黒さん、なにか言った?」

伊黒: 「いや、なんでもない。……この景色を、君と二人だけで見たかったと、心底思っているだけだ」

冨岡: 「(空気を読まずに)……暗くて足元が見えにくいな。誰か灯りを持っていないか」

伊黒: 「(ブチ切れ)冨岡ァ!! 貴様、今のこの雰囲気で……! 今すぐここから飛び降りて消えろ!! ネチネチと空気を壊しおって!!」

胡蝶: 「あらあら、伊黒さんの血管が切れそうですね。冨岡さん、ちょっとあちらで『暗闇の中で一人ぼっちの呼吸』でもしていてください」

冨岡: 「……そんな呼吸はない」

エンディング

(SE: スタジオに戻る音)

胡蝶: 「……というわけで、東大阪の旅でした。甘露寺さん、いかがでしたか?」

甘露寺: 「もう最高だったわ! カレーパンもお好み焼きも美味しかったし、夜景もロマンチックだったし! 伊黒さんがずっと守ってくれて嬉しかったぁ!」

伊黒: 「(満足げ)甘露寺が喜んでくれたなら、それが全てだ。……ただ、視界の端に常に半々羽織が映り込んでいたことだけが、今日の汚点だ」

冨岡: 「……俺は楽しかったぞ」

伊黒: 「嘘をつけ!! 一言も喋らずに遠くを見ていただろうが!」

胡蝶: 「ふふっ、なんだかんだで仲良しな4人でお届けしました。東大阪市、皆さんもぜひ、大切な人と……あるいは、空気が読めない同僚を連れて行ってみてくださいね」

全員: 「それでは、さようならー!」 (冨岡のみワンテンポ遅れて)「……さようなら」

おまけ

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