【大津】滋賀県は本日、国内で類を見ない大規模な再生可能エネルギープロジェクトを発表した。琵琶湖の全面に浮体式の太陽光発電システムを敷き詰めるというもので、その出力はテラワット級に達する見込みだ。
この「琵琶湖テラソーラー計画」は、太陽光パネルを搭載した巨大な浮体構造物「テラフロート」(従来のメガフロートをさらに上に行く意)を琵琶湖全域に展開するというもの。計画の推進者である滋賀県エネルギー戦略課の亀田部長は、「日本のエネルギー自給率向上と、琵琶湖の生態系保全を両立させる画期的なアイデア」だと胸を張る。
魚の住処、どうなる?
メガフロートは特殊な透明素材で作られており、太陽光の一部は湖底まで届くように設計されている。また、パネルの隙間には魚が集まる人工的な影と、プランクトンを繁殖させるための特別な装置が備え付けられる。この装置は、琵琶湖固有種のビワマスやホンモロコが好むとされる特定の波長の光を放出し、魚たちの集団形成を促すという。
専門家からは「太陽光パネルが湖面に広がることで、水温の上昇を抑え、アオコ発生の抑制にもつながる」との期待の声が上がっている。一方、漁業関係者は「琵琶湖の生態系は非常にデリケートだ。安易な開発は避けるべきだ」と懸念を示している。
観光への影響は?
滋賀県観光課は「琵琶湖に広がる未来的な光景は、新たな観光資源となりうる」と前向きな姿勢を見せている。すでに、メガフロートの上を歩ける「空中散歩ツアー」や、ライトアップされたパネルの光を眺める「光のクルーズ」といった観光プランの構想も進められている。
しかし、この計画には膨大なコストがかかるため、資金調達の目処はまだ立っていない。県は今後、クラウドファンディングや国際的な投資家からの支援を募る予定だ。