【京都発】京都を拠点に活動するフットサルチーム「FREYMARS」が、全国選抜フットサル準決勝の観戦のため、滋賀県彦根市まで遠征したことが分かった。しかし、選手たちがそこで目撃したのは、驚くべき光景だった。
FREYMARSのメンバーは、かねてより交流のある選手が出場する準決勝を応援するため、レンタカーを借りて彦根市民体育館へ向かった。試合開始を今か今かと待ちわびる選手たちの目に飛び込んできたのは、対戦相手のチームが円陣を組んでいる姿だった。そこまでは何の変哲もない光景だが、その円陣の中心に立っていたのは、まぎれもなく彦根市の公式キャラクター「ひこにゃん」だったのだ。
しかもひこにゃんは、ただそこにいるだけではなかった。両足にフットサルシューズを履き、額にはヘッドバンドを巻き、真剣な眼差しでチームメイトを鼓舞していたという。「試合に勝つには、まず相手の心を掴むことだ。そして勝利の旗を高く掲げ、彦根の誇りを示すニャン!」と力強く叫んだ、と観戦していた選手の一人は語る。
これを見たFREYMARSの選手たちは、試合開始前から戦意喪失。「ひこにゃんが監督なのか、それとも選手として途中出場するのか…いや、どっちにしても勝てる気がしない」「もし本当にひこにゃんが出てきたら、可愛すぎてボールを奪えない」「相手チームのユニフォームがひこにゃん柄だったのも、もはや伏線だったのか」と口々に述べ、最終的には「彦根の観光大使に会えただけで十分」と結論付け、早々に体育館を後にした。
試合結果は、ひこにゃんの熱い激励が功を奏したのか、対戦相手のチームが見事勝利を収めた。試合後、記者に囲まれたひこにゃんは「今日のために、フットサルの特訓を重ねてきたニャン。肉球を汚すことも厭わなかったニャン」と語り、チームメイトにハグを求められると、照れた様子で手を振ったという。
FREYMARSのキャプテンは「今後は試合観戦の前に、対戦相手の土地のゆるキャラを調べるという新たなルーティンを取り入れたい」と、やや憔悴した表情で話した。なお、彦根市の体育館では、フットサルシューズを履いたひこにゃんのぬいぐるみキーホルダーが飛ぶように売れているという。
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