「悪臭」を「猫の匂い」に変換 次世代空気清浄機「ニャノイー」発売へ

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 家電ベンチャーの猫山電機(本社・京都市)は8日、室内のあらゆる悪臭を分解・除去した上で、その空間を「猫の匂い」で満たす新型空気清浄機「ニャノイー(Nyan-oe)」を今月下旬から発売すると発表した。衣類やカーペット、座布団などの布製品に付着した生活臭を、愛好家垂涎の「猫のお腹の匂い」や「肉球の香ばしさ」に置換するという画期的な機能を備えており、猫を飼えない住宅事情に悩む層からの爆発的な需要を見込む。

 従来、空気清浄機といえば「無臭化」や「森林の香り」が一般的だったが、同社は「無臭は寂しい」という現代人の孤独感に着目。独自開発した特殊イオン放出技術により、タバコや汗、生乾き臭などの原因菌を99.9%分解した後、即座に猫のフェロモンに近い成分構造を持つ微粒子「ネコ粒子」を散布する仕組みを開発した。

 この「ネコ粒子」は、特に布製品への吸着力が高いのが特徴だ。例えば、一日着て疲れたスーツをハンガーにかけて同機を作動させれば、翌朝には「ひなたぼっこをした猫」の匂いに包まれて出勤できる。また、カーペットやラグ、座布団などは、繊維の奥まで粒子が浸透するため、顔を埋めればまるで猫の腹部に顔をうずめる「猫吸い」と同等のリラクゼーション効果が得られるという。

 開発担当者は「空間そのものを巨大な猫として認識させることに成功した。特に冬場、こたつ布団に使用すると、そこに猫がいなくても猫がいるような錯覚に陥り、幸福度が飛躍的に向上する」と胸を張る。

 モード設定も多彩で、甘い香りの「子猫ミルクモード」、香ばしいポップコーンのような「肉球モード」、さらには野性味あふれる上級者向けの「雨上がりの野良猫モード」を搭載。別売りのカートリッジを使えば「長毛種のふんわり感」など、匂いのテクスチャまで調整可能だ。

 先行モニターとして使用した30代男性は「賃貸でペット禁止だったが、この機械のおかげで、帰宅してカーテンの匂いを嗅ぐだけで一日の疲れが吹き飛ぶようになった。ただ、匂いが良すぎて会社に行くのが辛くなり、遅刻が増えた」と、その強力すぎる効果に嬉しい悲鳴を上げている。

 同社では今後、オプションとして、機械本体が時折「カカカ……」と謎の異音を発したり、夜中に突然全速力で部屋の隅へ移動したりする「猫の挙動再現機能」付きの上位モデルも開発予定だという。

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