【武蔵村山】 武蔵村山市は15日、市内の立野(たての)緑地公園のボーリング調査で、地下1,200メートルから高濃度のナトリウム塩化物泉が湧き出す温泉源泉を発見したと発表しました。市は、この新たな源泉を活用した日帰り温泉施設「多摩の湯 むらやま」を2年後の開業に向けて準備を進めています。
地質調査中に偶然の発見
今回の源泉発見は、立野緑地公園の耐震補強工事に伴う地質調査中に偶然見つかったものです。当初の掘削目的は、地盤の強度を確認することでしたが、掘削機が地下1,000メートルを超えたあたりから、わずかに温かい地下水が噴出。さらに掘り進めると、45度の高温の源泉が毎分250リットルという豊富な湯量で自噴したとのことです。専門家による分析の結果、この湯は疲労回復や神経痛に効果があるとされるナトリウム塩化物泉であることが判明しました。
市担当者は「まさか武蔵村山市に温泉が湧くとは夢にも思っていませんでした。市の職員一同、驚きと喜びでいっぱいです」と興奮気味に語りました。
休業中の「かたくりの湯」再開は?
現在、市内に温泉施設は存在しませんが、長年市民に親しまれてきた「村山温泉かたくりの湯」が2023年から休業しています。今回の新源泉の発見を受け、「かたくりの湯」の再開を望む声も市民からあがっています。
市は、休業中の施設とは全く別の場所で発見されたため、市民の利便性を考慮し、別施設として整備する方針を固めました。新施設は、隣接する緑地公園の自然を活かした露天風呂や、地元食材を使ったレストランを併設する予定です。
「多摩の湯 むらやま」の開業により、武蔵村山市は多摩地域の新たな観光スポットとして、さらなる発展が期待されます。開業予定は2年後ですが、市民からは「早く入りたい」「どんな施設になるのか楽しみ」といった期待の声がすでに上がっています。

