この記事は約 3 分で読めます。
研究者「これは昭和40年代の貴重な生活様式」
国立レジャー生活研究所(東大和市)は本日、国民のレジャー行動に関する初の公式調査結果を発表し、三連休を意図的に「何もせず」「無駄に」過ごす人々を指す新分類「週末ナマケモノ(WNM:Weekend NamakeMono)」が確認されたと報告しました。特に、高度成長期の週末を捉えたとされる昭和40年代の写真群には、その典型的な姿が克明に記録されており、研究者の間で「我が国のレジャー史におけるミッシングリンク」として注目を集めています。
🏡動かざること山のごとし
今回発見された記録写真(カラー、一部モノクロ)には、WNMたちが連休中、自宅居間で「動かざること山のごとし」の状態で過ごす様子が鮮明に写し出されています。
- 初日(土曜日): 「横倒し戦略」を採り、畳の上でテレビを凝視(チャンネル権は親父の絶対権限)。午後は「昭和の三種の神器」の一つ、電気釜の前にて、熱いご飯とふりかけ、漬物だけの昼食を黙々と摂る姿が確認されています。
- 二日目(日曜日): 「新聞要塞」を築き、読み終わった新聞紙を布団代わりにして、コタツの中で完全に外界との接触を断ち切る者も。電話や隣近所の訪問者にも無反応を貫徹する、高い集中力が垣間見えます。
- 最終日(月曜日): 「夢オチ戦術」により、連休を夢の中の出来事として処理し、月曜日の朝に「夢と現実の境界線」を曖昧にする行動が主流。終日パジャマ姿で、テレビの再放送をぼんやりと眺めるのみで、三連休を華麗にスルーするに至っています。
📺テレビが唯一の活動源
同研究所のレジャー行動分析官である亀井戸静六氏は、「WNMの行動を裏打ちしているのは、白黒からカラーテレビへの移行期特有の『テレビ依存症候群』だろう」と分析。当時の番組表を見ると、特撮ヒーローや時代劇、そして家族揃ってのど自慢番組など、テレビがすべてのレジャーを包含していたと推測されます。
亀井戸氏は最後に、「WNMの行動は、単なる怠惰ではなく、当時の社会環境とテレビ文化が産んだ高度な精神的レジリエンス(立ち直る力)の表れかもしれない。我々は、この貴重な『無駄遣い』文化を、未来に伝える責任がある」と結びました。

