【国防】宇宙戦艦「希望」進宙 「遺憾の意」を宇宙へ照射

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――改正宇宙防衛法が成立、専守防衛は銀河規模へ

【種子島発】 政府は7日、宇宙空間における防衛体制を強化するための「宇宙防衛法」を可決・成立させ、同法に基づく初の国産宇宙戦艦「希望(きぼう)」の進宙式を種子島宇宙センター沖で行った。建造費は昨年度防衛予算の枠を大きく超える3兆円。

今回成立した宇宙防衛法は、従来の領空・領海に加え、「領宙(りょうちゅう)」という新概念を定義したもの。高度100キロ以上の宇宙空間においても自衛権の行使が可能となるが、野党からは「どこまでが日本の空なのか線引きが曖昧だ」「火星人が攻めてきた場合、憲法9条はどう適用されるのか」といった議論が紛糾していた。

■ 全長は東京タワー並み、主砲なし

公開された宇宙戦艦「希望」は、全長333メートル。東京タワーを横倒しにしたのとほぼ同等の巨大艦だ。しかし、その外観はSF映画に登場するような流線型の未来的なデザインではなく、予算削減と工期短縮のため、既存の護衛艦を巨大なビニールハウスで密閉しただけのような形状となっている。

最大の特徴は、徹底した「専守防衛」の思想だ。相手より先に攻撃を加えることがないよう、ミサイルやレーザー砲といった物理攻撃兵器は一切搭載されていない。代わりに艦首に装備されたのが、超高出力LED投光器「イカン・キャノン(I-KAN Cannon)」である。

これは、領宙侵犯をした未確認飛行物体(UFO)や敵性宇宙人に対し、最大光量で「遺憾の意」を示すモールス信号を点滅させる非殺傷兵器だ。防衛省担当者は「言葉の通じない宇宙人に対しても、まぶしさと点滅のリズムで、日本政府が極めて遺憾に思っていることを伝えられる」と胸を張る。

■ 乗組員の確保に課題も

また、宇宙空間という過酷な環境に対応するため、乗組員の採用基準も独特だ。「希望」の乗組員には、宇宙飛行士のような身体能力ではなく、「満員電車で足が浮いても動じない忍耐力」「酸素の薄い会議室でも平然と寝たふりができる適応力」を持つベテラン官僚が多数採用された。

初代艦長に就任した元・霞が関勤務の男性(58)は、「宇宙には空気がないが、我々は空気(場の空気)を読むことにかけてはプロだ。銀河の平和を、定時退庁の範囲内で守り抜きたい」と抱負を語った。

なお、「希望」は当初、月面裏側への配備が予定されていたが、エンジン点火に必要な「決裁ハンコ」が電子化に対応しておらず、当面の間は種子島沖にプカプカと浮かびながら、星空を見上げて監視活動を行う予定だ。

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