【浅草】東京メトロは11日、銀座線・浅草駅のホームを全面的に畳敷きにすると衝撃的な発表を行いました。日本の伝統文化への深い体験を求める外国人観光客からの熱烈な要望に応える形で、2026年度中の完成を目指すとのことです。
畳敷きホーム誕生の背景:急増する「足元から日本を感じたい」の声
今回の画期的な計画は、東京を訪れる外国人観光客の急増と、彼らの旅行ニーズの多様化が背景にあります。特に、浅草寺をはじめとする伝統的な観光スポットを巡る多くの外国人観光客から、「足元から日本の文化を感じたい」「ホームで靴を脱いで座って休憩したい」といった、ユニークな意見が多数寄せられていました。東京メトロの広報担当者は、「当初は冗談かと思ったが、あまりにも要望が多かったため、真剣に検討することになった」と驚きを隠せない様子で語りました。
新ホームの全貌:耐久性、安全性、そして「インスタ映え」
新しいホームには、特殊な技術で開発された耐久性と防水性に優れた畳が使用される予定です。これにより、雨天時の利用や多くの乗降客による摩耗にも耐えられる設計となっています。さらに、畳のズレや滑りを防ぐための独自の固定技術も導入され、安全面にも最大限配慮されるとのこと。
ホーム上には、畳に腰を下ろして一休みできる小さな縁側や、日本の伝統的な提灯や屏風をモチーフにしたフォトスポットも設置される計画です。これらは、SNSで日本の旅の思い出を共有したい外国人観光客にとって、新たな「インスタ映え」スポットとなることが期待されています。また、駅構内には、畳のメンテナンスを行う専門の「畳職人」が常駐する部署も新設される予定で、年間を通じて美しい畳の状態が保たれることになります。
懸念の声と今後の課題:雨の日、ベビーカー、そして「匂い」
しかし、この画期的な計画には、一部から懸念の声も上がっています。「雨の日はどうなるのか」「ベビーカーや車椅子の利用者は不便ではないか」「畳の独特な匂いがこもらないか」といった意見に対し、東京メトロは現在、詳細な安全対策と利用者の利便性を確保するための検討を進めている段階です。特に、畳の匂いについては、外国人観光客に「日本の香り」として楽しんでもらえるよう、天然素材のアロマを配合した畳の開発も視野に入れているとのことです。
将来的には、浅草駅を皮切りに、外国人観光客が多く利用する他の駅でも畳敷きホームの導入を検討していくとしており、東京の地下鉄が新たな観光名所となる可能性も秘めています。