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鬼殺隊ラジオ形式で、お送りいたします。
時代設定: 現代パロディではなく、隊士たちがそのままの姿で現代で公開録音をしているという「キメツ学園」的なゆるい時空設定です。
【出演】
🦋 胡蝶しのぶ(進行役・兼・恋愛プロデューサー)
💖 甘露寺蜜璃(今回のヒロイン・テンションMAX)
🐍 伊黒小芭内(甘露寺とお出かけで緊張・冨岡が邪魔)
🌊 冨岡義勇(なぜ呼ばれたか分かっていない・鮭大根のことばかり考えている)
オープニング
(SE: 軽快な和風のジングル 〜温泉の流れる音〜)
しのぶ: 「リスナーの皆様、ごきげんよう。蟲柱の胡蝶しのぶです。本日はスタジオを飛び出し、秋の行楽特別企画『隊士の休日・箱根湯河原癒やしの旅』をお届けします。」
蜜璃: 「きゃーーっ! 素敵! 素敵よぉーっ! 箱根の山々、そして湯河原の温泉街! 空気が美味しくて、もう胸がキュンキュンしちゃうわね!」
伊黒: 「……甘露寺が喜んでいるなら、それだけで来た甲斐があるというものだ。(小声で)なぜ冨岡まで付いてくるんだ……。」
義勇: 「……俺は来たくなかった。しのぶが『鮭大根の美味しい店がある』と言うから……。」
しのぶ: 「あら、冨岡さん。協調性がないですね。今日は『ダブルデート風』の公開録音なんですから、ちゃんと役になりきってくださいね。」
義勇: 「……ダブルデート? 俺と、誰がだ。」
伊黒: 「黙れ冨岡。貴様はそこで黒たまごの殻でも剥いていろ。」
第1コーナー:大涌谷で黒たまご
(SE: モクモクと湧く蒸気の音)
蜜璃: 「わぁ〜! 見て見て伊黒さん! 真っ黒なたまご! ひとつ食べると寿命が7年延びるんですって! すごい!」
伊黒: 「ああ、すごいな甘露寺。君には長生きしてほしいから、俺が10個ほど買ってこよう。……熱くないか? 俺が剥く。」
蜜璃: 「えっ、いいの!? 伊黒さん優しい〜! ……ふふっ、なんだか私たち、カップルみたいね!」
伊黒: 「ッ!!(硬直)……か、甘露寺、それは……その……///」
しのぶ: 「あらあら、いい雰囲気ですねぇ。さて、冨岡さん。あなたも何か気の利いたコメントをしたらどうですか?」
義勇: 「……このたまごは黒い。」
しのぶ: 「見れば分かります。」
義勇: 「……硫黄の匂いがする。」
伊黒: 「実況をやめろ冨岡。甘露寺の『美味しい』という声を遮るな。貴様は向こうの谷底へ行って呼吸の修行でもしてこい。」
義勇: 「……伊黒、お前はさっきから俺に厳しいな。……たまご、食べるか?」
伊黒: 「いらん!!(鏑丸がシャーッと威嚇)」
第2コーナー:湯河原・万葉公園で足湯トーク
(SE: チョロチョロという水音、鳥のさえずり)
しのぶ: 「さて、大涌谷を後にして、私たちは湯河原の万葉公園『独歩の湯』に来ています。足湯に浸かりながら、まったりトークといきましょう。」
蜜璃: 「はぁ〜〜♡ 温まるわぁ〜。足先からポカポカして、なんだか心まで溶けちゃいそう……。ねぇ、伊黒さん?」
伊黒: 「……ああ。悪くない。隣に君がいるなら、どんな湯よりも効能がある気がする。」
蜜璃: 「えっ? 何か言った? ごめんね、お湯の音で聞こえなくて!」
伊黒: 「(赤面)い、いや! なんでもない! ……ただ、その、着物の裾が濡れないように気をつけろと言っただけだ!」
しのぶ: 「ふふっ、伊黒さんも素直じゃないですねぇ。……ところで冨岡さん、なぜあなたは先ほどから、足湯の真ん中で仁王立ちなんですか?」
義勇: 「……深いかと思ったが、浅かった。」
しのぶ: 「足湯ですからね。座ってください。邪魔です。」
義勇: 「……しのぶ。さっきの土産屋で『温泉まんじゅう』を買ったんだが。」
蜜璃: 「えっ! 冨岡さん、おまんじゅう!? 食べる食べるー! 私、こしあん大好きっ!」
義勇: 「……やる。」
蜜璃: 「わぁっ、ありがとう冨岡さん! もぐもぐ……おいしぃ〜〜♡ 冨岡さんって、意外と気が利くのね!」
伊黒: 「(ギリギリギリ……)冨岡ァ……。貴様、なぜ俺より先に甘露寺に餌付けをしている……。そのまんじゅう、俺が買い占めるはずだったのに……!!」
義勇: 「……? 伊黒も欲しいのか。半分やる。」
伊黒: 「貴様の食べかけなどいるか!!」
エンディング:芦ノ湖の夕日
(SE: 夕暮れのBGM、静かな波の音)
しのぶ: 「楽しい時間はあっという間ですね。芦ノ湖に沈む夕日を見ながらお別れの時間です。」
蜜璃: 「うぅ〜、もう終わりなの? 楽しかったぁ。美味しいものもいっぱい食べられたし、伊黒さんとずっと一緒で嬉しかったわ!」
伊黒: 「甘露寺……。俺もだ。今度は……その、マイクが無い時に、また二人で……来ないか?」
蜜璃: 「えっ!? 本当!? 行く行くー! 絶対よ! 約束ね!」
(伊黒、感無量で石化)
しのぶ: 「(小声で)ミッションコンプリートですね。……さて、冨岡さん。今日の旅はどうでしたか?」
義勇: 「……鮭大根の店は、どこにあったんだ。」
しのぶ: 「ああ、あれは嘘です。」
義勇: 「!!」
しのぶ: 「そんな顔をしてもダメです。今日は伊黒さんのアシスト要員ですから。でも、最後に伊黒さんが幸せそうなので良しとしましょう。」
義勇: 「……俺は、騙されたのか。」
蜜璃: 「まぁまぁ冨岡さん! 帰りに私が美味しいお蕎麦屋さん、リサーチしておいたから! みんなで食べて帰りましょ!」
義勇: 「……蕎麦。……悪くない。」
伊黒: 「……チッ。まあいい。甘露寺が笑っているなら、今日のところは許してやる。行くぞ、冨岡。」
義勇: 「……ああ。」
しのぶ: 「それではリスナーの皆様、また次回の『鬼殺隊ラジオ』でお会いしましょう。さようなら〜!」
全員: 「「「さようなら〜!!」」」
(SE: フェードアウト)
【おまけ:収録後のひとこま】
義勇: 「……伊黒、さっきの黒たまご、まだ持っているか。」
伊黒: 「……捨ててはないが。どうした。」
義勇: 「……不死川に土産として渡そうと思う。」
伊黒: 「……フン。あいつが喜ぶとは思えんが、まあ勝手にしろ。」
蜜璃: 「ふふっ、みんな仲良しね♡」
おまけ


