JR東海、JR西日本、JR東日本は7日、東海道・山陽新幹線を直通する「のぞみ」と、東北新幹線「はやぶさ」が連携し、法人向け荷物輸送サービス「JAPAN RAILWAY EXPRESS」の直通輸送を、来年度4月より開始すると発表しました。これにより、東京駅を介して行われていたこれまでの乗り換え作業が不要となり、名古屋から仙台まで最短4時間20分で荷物を届けることが可能となります。
夢の連結! 「ドリームシャトル」が実現
今回の直通輸送は、東京駅の19・20番線に新たに設置された「新幹線貨物連結ホーム」を利用することで実現しました。このホームでは、「のぞみ」と「はやぶさ」の先頭車両が特殊な連結装置で接続され、そのまま直通運転を行います。
JR東海・広報担当の佐藤健一氏は「かつて不可能とされていた新幹線同士の連結が、最新技術によってついに実現しました。これは日本の物流を変える画期的な一歩となるでしょう」とコメント。直通運転する列車には「ドリームシャトル」の愛称が与えられ、毎日2往復の運行が予定されています。
新たな物流サービスへの期待

新サービスでは、企業が専用のコンテナに荷物を梱包し、各駅の指定窓口に持ち込むことで、翌日には目的地に届く「翌日午前便」と、当日中に届く「当日夕方便」の2つのプランが用意されます。
特に注目されているのは、鮮魚や生花といった生鮮食品の輸送です。これにより、名古屋の市場で朝獲れた魚が、その日の夕方には仙台の料亭に並ぶといった、これまでにないスピードでの流通が可能となります。
しかし、この発表に対し、物流業界からは「運転士はどうするんだ?」「停車駅はどこになるんだ?」といった疑問の声も上がっています。これについてJR各社は「詳細は後日発表する」としており、今後の動向が注目されます。