村山うどん、ついに世界デビューか
【武蔵村山発】東京都武蔵村山市は、同市の代表的な郷土料理である「村山かてうどん」を、市が独自に定める「世界三大麺」の一つに認定したと発表した。この衝撃的な発表は、武蔵村山市の歴史に新たな1ページを刻むものとして、市民の間で大きな話題となっている。
武蔵村山市は、多摩湖の豊かな水資源と、古くから続く小麦栽培の歴史を持つ。この地で生まれた「村山かてうどん」は、太くてコシの強い麺を、醤油ベースの温かい付け汁につけて食べるのが特徴だ。つけ汁には、豚肉や油揚げ、きのこなどがたっぷり入り、季節の野菜を”かて”と呼ぶ副菜として添える。この素朴ながらも奥深い味わいは、地元住民に長年愛されてきた。
市役所の担当者は「村山かてうどんを、もっと多くの人に知ってほしいという一心で、この度の認定に踏み切りました。世界三大麺というキャッチーな肩書があれば、きっと世界中の人々が武蔵村山に足を運んでくれるはずです」と、熱い思いを語った。
「世界三大麺」の定義、担当者もタジタジ
この発表を受け、市役所には朝から「世界三大麺って、誰がいつ決めたんですか?」「残りの二つは何ですか?」という問い合わせが殺到している。これに対し、市の担当者は「あくまで”市が独自に定める”世界三大麺でして…」と説明に追われる始末だ。
取材を進めると、この「世界三大麺」認定の裏には、市職員のAさんの存在があったことが判明した。Aさんは昼休みに毎日「村山かてうどん」を食べ続けるほどの愛好家で、「世界三大うどん」では物足りず、思い切って「世界三大麺」という壮大な肩書を考案したという。「最初は冗談のつもりだったんですが、上司が『面白いじゃないか!』と乗ってくれて、気づいたら正式発表になっていました」とAさんは頭をかいた。
地元うどん店「ハードル上げすぎ」と困惑
市の熱意とは裏腹に、地元うどん店の店主たちは困惑を隠せない。「うちのうどんは本当に美味しい。でも、世界三大麺って言われちゃうと、なんかハードルが上がりすぎて、観光客が来ても『え、これが?』って思われたらどうしようって…」と、とある店主は不安げに語った。
さらに、市民の間では「残りの二つの三大麺」を巡る噂も飛び交っている。多摩湖のほとりで採れるという「幻のたこ焼き」や、狭山茶を練り込んだ「緑色のひやむぎ」などが有力候補として挙がっているが、市の広報担当者は「そのような事実は一切ございません。残りの二つについては、鋭意検討中ですので、今しばらくお待ちください」と火消しに躍起になっている。
今回の騒動が武蔵村山市の知名度向上に繋がることは間違いないだろう。しかし、この「世界三大麺」という謎の肩書をめぐる戸惑いと、その後に続くであろう「幻のたこ焼き」騒動など、武蔵村山市の珍道中はしばらく続きそうだ。