JR東日本、山形新幹線の新たな挑戦。「車窓」ではなく「車内」に集中する新サービスで快適性の新境地を開拓
JR東日本は21日、2024年春にデビューした山形新幹線E8系の一部編成に、全席が窓のない「窓なし車両」を導入すると発表した。車窓から景色を楽しみにしていた鉄道ファンからは落胆の声が上がっているが、同社は「これからの新幹線は、窓の外ではなく、車内の時間そのものを楽しむ時代」と、その狙いを強調している。
この「窓なし車両」は、外部の光を完全に遮断することで、車内をまるで劇場やプラネタリウムのような空間に変えるという。具体的には、天井や壁に埋め込まれた高精細プロジェクターが、時間帯や季節に合わせて様々な映像を投影。たとえば、朝には東北の雄大な日の出が、夜には満天の星空が映し出される。また、乗客は専用のアプリを通じて、好きな映画やライブ映像を車両全体に投影リクエストすることも可能。まるで自分のリビングルームでくつろいでいるかのような感覚で、移動時間を過ごすことができる。
JR東日本の担当者は、「これまでの新幹線は、窓から見える景色がすべてでした。しかし、この窓なし車両は、お客様自身が『車窓』を創り出す、全く新しい体験を提供します。特にトンネルが多い山形新幹線では、トンネル内でも映像コンテンツを楽しめるため、移動時間が一気に楽しくなるでしょう」と胸を張った。
この大胆な試みに対し、SNS上では「斬新すぎる」「寝台列車みたいで面白そう」といった好意的な意見と、「山形新幹線の車窓は素晴らしいのに」「もはや新幹線の意味がないのでは」といった否定的な意見が入り混じっている。JR東日本は、まずは1編成の1両から試験的に導入し、乗客の反応を見ながら本格的な展開を検討するとしている。
■山形新幹線情報（オマージュ・謝辞）
笠羽架空交通（株）
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