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都内の回転寿司チェーン「鮮魚回転・まわる君」練馬店で13日、来店した20代の女性客が、提供されるすべてのメニューに対し、人気アニメを彷彿とさせる「呼吸」と「型」を叫びながら完食するという珍事が発生した。店側は「あまりに声が大きく他のお客様が動揺していたが、食べっぷりが見事だったので見守った」としている。
目撃者や店員の話によると、女性は13日昼過ぎに来店。カウンター席に着席するなり、割り箸を刀のように構え、「全集中、海鮮の呼吸!」と大きく宣言した。
女性はそこから、流れてくる寿司皿を次々と手に取り、独特の掛け声とともに口へ運び始めたという。マグロの赤身には「壱ノ型・赤身一閃(あかみいっせん)」、サーモンには「弐ノ型・脂乗(あぶらのり)乱舞」、軍艦巻きには「参ノ型・海苔包み(のりづつみ)要塞」と、一貫食べるごとに技名を叫ぶスタイルを徹底。
驚くべきはその正確なリズムと胃袋だ。同店には期間限定メニューやサイドメニューを含め約130種類の品があるが、女性は咀嚼(そしゃく)のタイミングと「呼吸」の詠唱を完全に同期させ、一度もむせることなく食べ続けた。
特に周囲を驚かせたのは、通常なら箸休めとなる茶碗蒸しや味噌汁の場面だ。熱々の「あさり汁」が到着した際、女性は「伍ノ型・熱湯(ねっとう)地獄変」と叫びながら、一気飲みを敢行。舌の皮がめくれるような熱さにも表情一つ変えず、「これも修行」とつぶやいたという。
およそ3時間をかけ、デザートのプリンを「終ノ型・甘味(かんみ)誘惑斬り」で平らげた女性は、積み上がった皿の塔(タワー)を満足げに見つめ、「私が『酢飯柱(すめしばしら)』になる日も近い」と語り、会計へ向かった。
なお、最後のレジでの精算時、会計金額が1万5千円を超えていることを告げられると、女性は一瞬絶句し、「呼吸」を乱してむせ返ったとのことだ。
専門家は「食事中の大声は消化に悪いうえ、周囲の迷惑になるので、呼吸は静かに整えてほしい」と警鐘を鳴らしている。

