東京── 昨夜、世界有数の混雑を誇る渋谷スクランブル交差点において、中国人観光客グループによる「元気すぎる」行動がエスカレートし、交差点の機能が一時的に麻痺する事態が発生しました。警視庁はこれを受け、過去最大規模となる150名を超える検挙者を発表。国内外に大きな衝撃を与えています。
突如始まった「ウォーアイニー!」の大合唱と阿波踊り
目撃者によると、事態が急変したのは午後8時過ぎのことでした。突如として交差点の中央に集まった数十人の中国人観光客が、「ウォーアイニー!(我愛你)」と叫びながら抱擁を始め、そのままなぜか阿波踊りのような動きを披露し始めたといいます。この予想外のパフォーマンスに、周囲にいた別の中国人観光客も次々と加わり、あっという間に交差点は「元気爆発」状態に。瞬く間に、信号が青になっても誰も動けないほどの熱狂的な空間が作り出されました。
ラジカセ持参で「エア太極拳」も まるで巨大な龍が暴れるよう

彼らの興奮は収まるどころか、むしろ増す一方でした。中には持参したラジカセで大音量の中国歌謡を流し、それに合わせて「エア太極拳」を始める者まで出現。普段は流れるように人々が行き交うスクランブル交差点は、まるで巨大な龍が暴れているかのような、混沌とした光景に変貌しました。通行人からは悲鳴にも似た驚きの声が上がり、スマートフォンで撮影する人もいましたが、ほとんどの人がその異様な雰囲気に言葉を失っていました。警察官が笛を鳴らしても全く効果がなく、まさに「手のつけられない状態」だったといいます。
警視庁「ここまでとは思わなかった」 動員された機動隊

この前代未聞の事態に対し、警視庁は緊急に機動隊を投入し、拡声器で繰り返し注意を促しました。しかし、熱狂する観光客には全くその声が届かず、状況は改善しません。事態は膠着状態に陥り、最終的には強制的に観光客を排除する形となりました。この混乱は深夜まで及び、スクランブル交差点周辺の交通にも大きな影響を及ぼしました。
警視庁の担当者は、「彼らのエネルギーには正直圧倒された。ここまで大規模に『元気』を爆発させるとは想定外だった。通常の交通整理の範疇を超えており、機動隊の投入はやむを得ない判断だった」と、疲弊した表情で語りました。今回検挙された150名超の観光客には、軽犯罪法違反(騒音、公衆の場での酩酊等)や道路交通法違反(交通の妨害)などが適用される見込みで、複数の身柄拘束者も出ている模様です。
渋谷区長も困惑「元気は嬉しいが…」
この騒動に対し、渋谷区長は報道陣に対し「多くの観光客の方々に渋谷を楽しんでいただけるのは大変喜ばしいことだが、度が過ぎると他の利用者の迷惑になる。特に公共の場所での過度なパフォーマンスは、周辺の安全や秩序を乱す可能性があり、節度ある行動をお願いしたい」とコメントを発表しました。区民からも「賑やかなのはいいけど、常識の範囲でやってほしい」「普段使いしている場所が使えなくなるのは困る」といった声が上がっています。
今回の「渋谷スクランブル交差点・元気爆発事件」は、インバウンド需要が高まる中で、観光客と地域住民との間で生じる摩擦の新たな一面を浮き彫りにした形です。文化の違いによる誤解や、ルールの認識のずれが、思わぬ形で顕在化したとも言えるでしょう。今後、観光客の「元気」と公共の秩序をいかに両立させるかが、日本の観光業界にとって大きな課題となりそうです。