伝説の裏メニュー、JAXA宇宙日本食に異例の抜擢
ラーメンチェーン「どさん子」の一部店舗でかつて提供され、「幻の裏メニュー」として語り継がれていた「コーンスープラーメン」が、このほどJAXA(宇宙航空研究開発機構)の新たな宇宙日本食として正式に採用されることが決まった。
コーンポタージュのような濃厚なスープにラーメンの麺を合わせるという異色のメニューは、昭和の終わり頃に一部の店舗で実験的に提供されていたが、当時の客層には斬新すぎたのか、多くは短期間で姿を消した。しかし、その甘くクリーミーな味は、一部の熱狂的なファン、通称「コーンラーメニスト」によって、SNSや個人ブログで細々と語り継がれ、「最後に食べたのは小学生の頃」といった”目撃談”が都市伝説化していた。
創業者の孫が執念のプロジェクトを始動
今回の宇宙食化は、どさん子創業者の孫にあたる現・広報担当者、高野 宇宙(たかの そら)氏(35)が、祖父の遺志を継ぐ形で推進した執念のプロジェクトの結果だという。
高野氏によると、祖父は生前「あれは時代が早すぎた。冬の寒い日に、体を芯から温めてくれる、未来のラーメンだったんだ」と、コーンスープラーメンの終焉を悔やんでいたという。「祖父の夢だったこのメニューを何とか復活させたいと考えた時、地球上ではなく、誰もがまだ食べていない場所、つまり宇宙しかない、とひらめきました」と、高野氏は熱く語った。
無重力空間での「飛び散りにくさ」が高評価の決め手に
JAXA側の採用理由も異例だ。JAXAによると、ラーメンや麺類はスープの「飛び散り」が課題となるが、濃厚なコーンポタージュベースのスープは、そのとろみによって、無重力空間でも麺によく絡み、飛び散りにくいという特性が「極めて優秀」と評価された。
また、宇宙では味覚が鈍くなりがちだが、コーンの自然な甘みとポタージュの濃厚なコクが、「宇宙飛行士の食欲を刺激し、精神的な満足度も非常に高い」というテスト結果が出たことも決定打となった。プロジェクト名は「HOKKAIDO・GOLD・PROJECT(北海道・金・計画)」と名付けられ、宇宙での「癒やし」と「栄養」の提供を目指す。
「コーンラーメニスト」歓喜、地上での「逆輸入販売」にも期待
採用決定のニュースは、直ちに「コーンラーメニスト」のコミュニティを熱狂させた。SNSには「ついに時代がコーンラーに追いついた!」「祖父の遺言が現実になった」「これでコーンラーは永久不滅のメニューだ」と歓喜の声が溢れた。
一方で、復刻を期待していたファンからは「地上での販売は?」「宇宙飛行士にならないと食べられないのか」といった戸惑いの声も。これに対し、高野広報担当は「まずは宇宙へ、祖父の夢を届けます。そして、宇宙からのフィードバックを元に、将来的な地上への『逆輸入販売』も必ず検討します」と、地上ファンへの希望も語った。
コーンスープラーメンが、文字通り「宇宙規模の味」となって帰還し、全国のどさん子で提供される日が待たれる。その時は、「コーンラーメニスト」による大行列が予想される。

