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【稚内発】 秋の夜空を彩る新たな天体ショーとして、俄然注目を集めているのが「シシャモ座流星群」だ。例年この時期に活動する小さな流星群だが、国立天文台とシシャモ漁協(北海道・稚内)の合同調査団が発表したところによると、今年は活動が異例の活発さを見せており、今夜10時頃にピークを迎える見通しだという。
🐟 流星の正体は「宇宙で揚がったシシャモの衣」か

特筆すべきはその形状。流星の約9割が、まるで天を泳ぐシシャモのような細長く、丸い頭と小さな尾びれを持つ「魚の形」をしていることが判明した。流星痕も一瞬だけキラキラと鱗のような光を放つため、「夜空のシシャモフライ」と地元で話題になっている。
国立天文台の天体魚類学専門、鰤(ぶり)野教授は、流星の異常な形状について次のように語っている。
「通常、流星は塵や岩石の欠片であり、特定の形状を持つことはありえない。しかし、シシャモ座流星群は、地球がシシャモ座の方角を通過する際に、遥か昔に宇宙で揚がったシシャモの衣が大量に降り注いでいる可能性が指摘されており、学会に激震が走っている。過去の観測記録から、この『魚型流星』は衣の薄さによって光り方が異なることが分かっている。今回は特に『二度揚げ』されたような、色の濃い流星が多いと予想される」
🔭 観測には「干物」が必須?漁協が独自提言

シシャモ漁協は、この流星群の観測に際して、非常にユニークな提言を行っている。
「最も鮮明に、かつ、縁起良く流星を見るための秘訣がある。それは、シシャモの干物を空にかざすことだ」(漁協広報)。
漁協独自の研究によると、シシャモの干物が持つ特有の塩分とアミノ酸が発する微弱な電磁波が、流星が持つ「魚の形」の周波数を増幅させ、肉眼での視認性を高める効果があるという。
観測地点でも、特製の「シシャモ座観測セット」(シシャモの干物5尾とオリジナル観測ガイドを同梱)が爆発的な売れ行きを見せている。なお、肉眼でも観測可能だが、双眼鏡を使うとよりリアルな揚げ具合が観察でき、醤油やレモンを思わせる幻の光の色が一瞬だけ確認できるとの報告もある。
⚠️ 流星が地上に届くと「危険」?

一方で、一部の専門家からは観測に対する注意喚起も出ている。 宇宙科学研究所の鮫島博士は、「流星の成分を分析した結果、微量ながら宇宙レベルの油分が含まれていることが判明した。もし、大型の流星が地上に落下した場合、付近一帯が非常に焦げ臭いにおいに包まれる可能性がある。また、落下した『衣の残骸』は、数時間は触るとベタつくため、特に犬や猫を飼っている方は注意が必要だ」と警告している。
稚内市では、流星群のピーク時を狙い、特産のシシャモを使った「夜空のシシャモ祭り」を急遽開催することを決定。来場者に「揚げたてのシシャモ」を振る舞い、本物のシシャモと宇宙のシシャモ(流星)を同時に楽しんでもらう、という企画で街を盛り上げている。

