【東京】スマートフォン向け人気ポイント活動(ポイ活)アプリ「ポイポイ」の運営会社は、来月1日より利用規約を大幅に改定すると発表した。今回の改定で最も注目されているのが、「1ポイント=1円」という従来の交換レートが、利用者ごとに変動する新システムに移行する点だ。
AIが「健康状態」を診断し、レートを決定
新システムでは、アプリの利用頻度や獲得ポイント数に加え、スマートフォンのセンサーから得られる歩数、移動速度、さらには睡眠時間や心拍数といった健康データまでをAIが分析。その日のユーザーの心身の健康状態を多角的に診断し、最適な交換レートを算出するという。運営会社は「ユーザーの心身の健康を第一に考えた、全く新しいポイント体験を提供する」と説明している。
例えば、AIが「最近、少しお疲れ気味のようです」と判断したユーザーには、通常よりも交換レートが1.5倍に優遇される「癒やしボーナス」が付与される可能性がある。一方で、活発すぎると判定されたユーザー、特に「週末に20km以上歩いている」といった“健康優良児”とみなされた場合、レートが0.5倍に引き下げられることもあるという。運営会社は「健康な方は、ポイントがなくても自らの活力で幸せを掴めるはずです」と付け加えた。
ユーザーに広がる「不健康ポイ活」
この発表に対し、ネット上では「元気だと貧乏になるのか」「ポイントのために病気になろうとする人が出てきそう」といった困惑の声が広がっている。また、「ポイントのために不眠不休で歩く」と豪語していたヘビーユーザーの間には、新たなAIの目を欺くための“不健康ムーブ”が密かに流行している模様だ。
具体的には、「昼休みは会社の椅子で仮眠をとり、睡眠時間を偽装する」「歩くときはわざとゆっくりと、疲れ切った様子で歩く」といった行動が報告されている。中には、ポイントレートを引き上げるために、わざと体調不良を装ってAIを欺くための「病弱キャラ」を演じ始めるユーザーも出現しており、運営会社も「ポイント獲得を目的とした過度な不健康行為が確認された場合、利用を停止することもある」と警告している。
ポイ活の未来は「病弱者」が握る時代へ?
識者からは、この新システムは「ポイ活の未来を根本から変える」との見解も出ている。従来のポイ活が「いかに効率よく、数多くタスクをこなすか」という体力勝負だったのに対し、「いかにAIに同情させるか」という心理戦、あるいは演技力が重要になる時代が到来したのだ。
ある経済学者は「健康な人間が不利になるという、資本主義の常識を覆す画期的なシステムだ。将来的には、病弱な人に投資する『病弱ファンド』のようなものが生まれる可能性も否定できない」と語り、この革新的なシステムが社会全体に与える影響に注目が集まっている。