新たな特産品は「太古のロマン」を乗せて
昭島市は、長年の課題であった「全国的な知名度の向上」と「地域活性化」を同時に解決するため、満を持して新郷土料理を開発した。その名も「アキシマクジラパン」だ。
このパンは、太古の昔に昭島市で発見された「アキシマクジラ」の化石にちなんでおり、クジラの形を模している。パンの中には、地元特産の昭島大根を甘辛く炒めた「昭島大根味噌」がたっぷりと挟み込まれている。
市内のパン屋や飲食店で提供が始まると、そのユニークな見た目と、クジラのようにがっしりとした食べ応えから、瞬く間に市民の人気を博した。市関係者は「『アキシマクジラパン』をきっかけに、昭島市が太古のロマン溢れる街として、全国に知られることを期待している」と胸を張る。
「クジラパン」観光ツアーに海外からも注目
発売からわずか1か月で、「アキシマクジラパン」は大きな反響を呼んでいる。特に注目を集めているのが、市が企画した「クジラパンを巡る昭島ロマンツアー」だ。これは、市内にあるアキシマクジラの化石発見地を巡り、その後に参加者全員で「アキシマクジラパン」を食べるという内容で、現在キャンセル待ちが出るほどの盛況ぶりだ。
このツアーには、海外の古生物学者からも問い合わせが殺到しているという。「まさか、化石と郷土料理を組み合わせたツアーが、これほど人気になるとは」と、市の担当者も嬉しい悲鳴を上げている。