まるか食品株式会社(本社・群馬県伊勢崎市)は、創業当時の味を再現した「復刻版ペヤングソースやきそば」の発売を計画していたところ、社内倉庫の片隅から、発売初期の昭和時代に使われていたとされる幻のソース、「特製ペヤング濃口秘伝ソース」が奇跡的に発見されたと発表した。
このソースは、現在のペヤングソースとは全く異なるもので、当時の開発者が「一度食べたら忘れられない、濃い味」を目指して開発したものの、あまりの強烈な味わいに「これは時代が追いついていない」と判断。急遽、現在のまろやかなソースに切り替えたという逸話が社内には伝わっていた。そのため、この「濃口秘伝ソース」は、ごく初期の一部の期間しか使われず、そのレシピも当時の担当者しか知らない「幻のソース」となっていた。
ソース発見に立ち会ったベテラン社員は、「鼻を近づけただけで、昭和の駄菓子屋の香りがした。懐かしいような、それでいてどこか新しいような、不思議な感覚だ」と目を潤ませて語った。
同社は、発見されたソースを基に、「伝説の昭和ペヤング」として限定販売を検討している。当時の味を知る人からは「あのソースの味がもう一度味わえるなんて…」と喜びの声が上がる一方、現在のペヤングファンからは「今のペヤングソースが一番だ」と反対意見も出ている。まさに、新旧ペヤングファンの間で論争が勃発しそうだ。
なお、この「濃口秘伝ソース」には、開発者の遊び心から、当時流行していた「ウルトラマン」を模した、小さなフィギュアが付属していたという未確認情報もあり、ファンの間では「そのフィギュアも復刻されるのか?」と話題になっている。真偽のほどは定かではないが、ペヤング焼きそばの歴史に新たな1ページが加わったことは間違いないだろう。

