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万年ジャージ姿で寝癖も直さない「身なり無関心層」の男性が、都内の無人セルフエステ店で独自の「呼吸法」を駆使しながら施術を行い、見違えるほどのイケメンに変貌して女性客からモテまくるという珍事が発生した。専門家は「常人には到達できない『全集中』のたまもの」と分析している。
話題の渦中にいるのは、都内在住の会社員・座堀(ざぼら)五郎さん(34)。座堀さんはこれまで、洗顔は水洗いのみ、衣服は中学時代のジャージという筋金入りの無頓着男子だった。しかし、「無料体験チケットをもらったから」という理由だけで、今月10日、最新機器を備えたセルフエステ店「ジブン・ミガキ」を訪れた。
目撃した店員によると、個室に入った座堀さんから突如、凄まじい気迫と共に大声が聞こえ始めたという。
「全集中! 美の呼吸、壱ノ型! 『超音波洗浄(スクライバー)』!!」
座堀さんは、人気漫画『鬼滅の刃』を彷彿とさせる構えで、毛穴洗浄のヘラを肌に当てた。機器の振動周期に合わせて呼吸を整え、通常なら痛みを感じるレベルの汚れ除去を、流れるような手つきで完遂。
さらに、ラジオ波(RF)を当てるフェーズに入ると、ボイラー室のような熱気と共に再び叫び声が響いた。
「参ノ型! 『高周波(ラジオは)・乱れ打ち』!!」
座堀さんは、機器の出力ランプが点滅する0.1秒の隙をついて肌にヘッドを滑らせ、リンパの流れを完全に掌握。痩身マシンを使う際には、「玖ノ型(くのかた)・『脂肪燃焼(キャビテーション)・煉獄』!」と叫びながら、腹部の贅肉を摩擦熱で焼き尽くさんばかりの勢いで施術したという。
約45分間のコースを終え、個室のドアが開くと、そこには以前のくたびれた中年男性の面影はなく、肌は陶器のように白く輝き、フェイスラインが劇的に引き締まった絶世の美男子が立っていた。
あまりの変貌ぶりに、待合室にいた女性客たちは騒然。「推しより尊い」「後光が見える」とその場でファンクラブが結成され、座堀さんは瞬く間に黄色い歓声に包まれた。
座堀さんは取材に対し、「機械の『隙の糸』が見えた。ヘッドを動かすタイミングと呼吸を同調させることで、美容成分の浸透圧を極限まで高められた」と、爽やかな笑顔(キメ顔)でコメント。しかし、身につけている服は依然として毛玉だらけのジャージのままであり、そのギャップが逆に「抜け感があって良い」とさらに評価を高めている。
この事態を受け、同店では「呼吸法の指導」をオプションに追加することを検討中だが、大声による近隣迷惑が懸念されている。

