【大阪】 大阪府は2025年12月1日、府を訪れる観光客に対し、滞在期間中に最低一度は「たこ焼き定食」を食べることを推奨する条例案を提出した。この条例案は、大阪のソウルフードであるたこ焼きの消費を促進し、地域経済を活性化させることを目的としている。しかし、観光客への実質的な食事の強制と受け取られかねないこの動きに対し、隣接する京都府が「文化に対する冒涜であり、観光客への冒涜でもある」と強く非難。両府の間で激しい火花が散っている。
「たこ焼きは世界を救う」と大阪府知事
大阪府知事は、会見で「たこ焼きは大阪のアイデンティティであり、世界に誇るべき食文化。たこ焼きを食べることで、大阪の魂を感じ、より深い交流が生まれる。この条例は、単なる経済対策ではなく、大阪の魅力を最大限に引き出すためのものだ」と力説。さらに「今後はユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションも、たこ焼きをテーマにしたものに順次変更していく予定だ」と述べ、たこ焼きへの強い思い入れを語った。
「お茶漬けは強要しない」と京都府知事
一方、京都府知事は、この条例案に対し即座に反論。自身のSNSで「観光客にお茶漬けを強要しないのが京都の雅。たこ焼きを強要するなど、もはや野蛮。観光客の自由な食の選択を奪う行為であり、歴史と文化を重んじる我が京都府としては看過できない」と投稿。京都府議会でも「大阪が自滅の道を歩んでいる」と大阪府への批判が相次いでいる。
大阪府民と京都市民の間にも不穏な空気
この騒動は、両府の住民間にも波紋を広げている。京都市内の和菓子店店主(78)は「たこ焼きなんて、お菓子でしょ。お菓子を定食にするなんて、考えられない」と顔をしかめ、一方で大阪市内のたこ焼き店店主(62)は「京都の人は、お上品ぶって何を言うてはるんや。たこ焼きは立派なご飯や。毎日食べても飽きひんわ」と怒りを露わにした。
今後、両府の対立がどのように発展していくのか、全国の注目が集まっている。

