【読売】プロ野球・読売ジャイアンツは27日、本拠地の東京ドーム(東京都文京区)で、新たなファンサービスとして「ドームの屋根オープンデー」を試験的に開催しました。これは、「自然の風を感じながら、より開放的な空間で野球を楽しんでほしい」という球団の意向から企画されたもの。球団側は「屋根を開けることで、ドーム内で販売しているポップコーンの匂いも外に拡散され、近隣の住民の方々にも、球場の一体感を感じていただけるはず」と、独自の理論を展開していました。
しかし、この日は関東地方に季節外れの強い西風が吹き荒れる一日となり、試合開始直後から予期せぬ事態が連発しました。
異例の事態その1:プレーへの深刻な影響
試合は強風の直撃を受け、予測不能な展開となりました。
- 打球への影響: 2回裏、巨人の主砲・岡本選手が放ったレフト方向への大きな当たりは、強風に乗り予想以上に伸び、場外の交差点付近まで流出。幸いにも負傷者はいませんでしたが、ボールが飛んでいった方向から悲鳴のようなものが聞こえ、試合は一時中断となりました。さらに、この影響で場外に設置されていた球団OBの等身大パネルが倒壊する被害も確認されました。
 - 守備への影響: 外野へのフライは、風に流されて選手が落下地点を全く掴めず、連続でポテンヒットとなる事態が発生。特に、センターの守備位置にいた選手は、風に煽られて何度も体勢を崩し、最終的には「体が軽いから風に乗っちゃう。体重を増やしてきます」とコメントし、わずか3回で途中交代となりました。
 
異例の事態その2:飲食販売ブースと観客席での混乱

強風はグラウンド内だけでなく、観客席にも大きな影響を及ぼしました。
- 「突風と砂嵐」の発生: 屋根の開口部から吹き込んだ風が、ドーム内の構造物と干渉することで、局地的な突風と砂嵐を発生させました。これにより、スタンドで販売されていたカクテルやソフトドリンクが観客の顔面に直撃する事態が多発しました。
 - 飲食ブースの悲劇: 特に、ポップコーンの販売ブースでは、山積みにされていたポップコーンが風で舞い上がり、ドーム全体に「白い雪」のように降り注ぐ事態に。あるファンは「ロマンチックだと思ったが、口に入れたら塩味で驚いた」と混乱した様子で語りました。
 
異例の事態その3:屋根格納に手間取り、試合は深夜に及ぶ

ファンからは「空が見えて気持ちいい!」と当初は好評だったものの、試合への影響があまりに大きかったため、球団は5回終了後に屋根を閉じることを決定。しかし、強風の影響で屋根の格納システムに不具合が生じ、完全に閉じるまでに約2時間半を要する事態に。その間、グラウンド上では強風対策として、選手とマスコットが全員で整列して手をつなぎ、即席の防風壁を作るというパフォーマンスが行われました。
この結果、試合終了時刻は深夜0時を大きく回る異例の長丁場となり、観戦していたファンの間には疲労の色が濃く見られました。
球団広報は「開放的な野球は、やはり屋外球場の特権だったかもしれません。今回の経験を活かし、次回のファンサービスは『座席の隣に小型扇風機設置デー』を検討したい。もちろん、強風で屋根は開きません」と、反省とは裏腹に的外れな抱負を述べています。
 
 
 
 
