【東京】 江戸時代から続く老舗そば処「霜路の里 朧庵」が、長年にわたる人気メニュー「かき揚げ」の名称を、本日付けで「かき上げ」へと正式に改称したことが明らかになった。
この異例の発表は、食通や蕎麦愛好家の間で大きな波紋を呼んでいる。朧庵の店主は、「お客様が天ぷらと認識し、丼に乗せるのが主流になっている今、我々は改めて『かき揚げ』のルーツに立ち返るべきだと考えた」と語る。
同店によると、本来のかき揚げは、職人が一つひとつの具材を丁寧に混ぜ合わせ、油の中で「かき上げて」いく作業こそが醍醐味であるという。この「かき上げる」という動作を名称に冠することで、職人の心意気と伝統的な調理法をより明確に伝えたい、というのが改称の狙いだ。
しかし、この方針転換には一部の顧客から反発も出ている。「『かき揚げ』は『かき揚げ』。どうして今さら変える必要があるのか」「ただの言葉遊びではないか」といった声も上がっている。
これに対し、寿庵の店主は「これは言葉遊びではありません。これからの時代、お客様には『かき上げた』ばかりの熱々の蕎麦を、熱い『かき上げ』とともに楽しんでいただきたい」と、その決意を固く示している。
この動きが他の飲食店に広がるかどうか、今後の動向が注目される。
 
 
 
 
