【貝塚】大阪府貝塚市は2025年10月1日より、市内全域の飲食店に対し、たこ焼きの具材として「タコ」を使用することを禁じる条例を施行すると発表しました。
これまでのたこ焼きは、小麦粉の生地にタコを入れるのが一般的でしたが、新条例ではタコの代わりに、地元特産の「水なす(水茄子)」を細かく刻んで使用することが義務付けられます。条例の目的について、大阪府の吉村知事は「貝塚市は水なすの産地。地元の食材を最大限に活用し、地域経済の活性化を図るのが狙いだ。水なすの新しい可能性を引き出し、全国に『貝塚たこ焼き』をブランドとして確立したい」と熱弁をふるいました。
市内のたこ焼き店主たちはこの突然の発表に戸惑いを隠せないようです。ある店主は「水なすはたこ焼きの食感に合わない。正直、おいしいとは思えない」とこぼしました。また、別の店主は「タコがダメならもう『たこ焼き』ではなくなるのではないか」と訴えました。市はこれに対し、条例の正式名称を「水なす入り貝塚風たこ焼き振興条例」とすることで、混乱を避ける方針です。
この条例施行により、貝塚市のたこ焼きは、タコの代わりに水なすを入れる新しいスタイルへと生まれ変わります。全国から「水なす入りたこ焼き」を求める観光客が押し寄せるのか、あるいはその独自の味が消費者に受け入れられるのか、今後の動向が注目されます。