【東京都】 近年の厳しい冬の寒さから、自宅の車庫に大量のカップスープを備蓄する「カップスープ車庫」が新たな社会問題として浮上しています。専門家は火災や衛生面の観点から危険性を指摘しており、行政による規制の必要性も議論され始めました。
暖を取るための“最後の砦”
カップスープ車庫は、手軽に暖を取れる手段として、特に寒さに弱い高齢者を中心に広がっています。東京都内に住む70代の男性は、「灯油代が高騰する中、カップスープは安価で温まるには最適だ。車庫なら誰も邪魔しないから、安心して備蓄できる」と話しました。中には、まるで倉庫のように大量の段ボールが積み上げられた車庫も確認されており、その光景はまるで巨大な食料庫のようです。
専門家「火災の危険性も」
しかし、このカップスープ車庫に対し、専門家からは厳しい声が上がっています。日本防災協会によると、大量の紙やプラスチックが密集することで、わずかな火花でも大規模な火災に発展する可能性があるとのことです。また、食品衛生の専門家は「直射日光や湿気による品質の劣化、さらには害虫の発生も懸念される」と警告しました。
この問題を受け、一部の地方自治体では、家庭でのカップスープの備蓄量に関する条例を制定する動きも見られます。今後、カップスープ車庫が社会全体でどのように扱われていくのか、その動向が注目されます。
